My Sweet Time
休憩中。案の定、普段私と話さない女子達が話しかけてきた。

「ねぇねぇ!大原さん!香美海くんを紹介してくれない?ね?ね?お・ね・が・い!」

はぁ。ふざけないでよ。普段は話しかけてこなかったくせに、こういうときだけさぁ。
香美海目当てなのは見え見えなんだっつーの。

「んーごめん。香美海とは、小3までしか一緒じゃなかったし、、、。紹介出来ない。」

ん〜言えた言えた!そう満足していると、目の前の女子達の表情が変わった。

「は?クソ陰キャが私らに逆らう気?ふざけんなよ。この身の程知らずが。恥を知れ恥を。私らに逆らったらどうなるか教えたるわ!」

私は空手をやっていたことを秘密にしている。だからか、陰キャだしと舐められることが多い。私も極力手を出したくない。

あーボコられる。そう思っていた時に。

「お前ら、大原に何しよるん?お前らは陽キャなんだから、自分で話しかければいいだろ?」

「ちょっと遠藤邪魔なんだけど。どいてくんない?あんたは関係ないから。」

「関係なくないから。殴ろうとしてただろ。それをやめろって言ってるんだけど。」

遠藤が守ってくれた。でも、これは私から”落とし前”をつけないといけない気がする。

「遠藤。どいて。ここは私が、”落とし前”つけるから。そこの女子達さ、今日の放課後体育館裏に来てね。ここで騒ぎを起こすと面倒だからさ?」

「あーそれもそうねぇ。じゃあアンタの言う通りにするわ。今日の放課後体育館裏ね。」

よし。これでOK。きちんと”落とし前”つけさせてもらおっと。会話が終わった時、遠藤に話しかけられた。

「大原大丈夫なん?アイツらと落とし前つけるって、、、出来るのか?」

「なめないで。こっちも作戦があるから。ね?」

「そっか。ならいいけど。」

よし。これで今まで溜め込んできた諸々のことを晴らしてやる!
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