憧れの副操縦士は、許嫁でした~社長の隠し子CAは、パイロットにすべてを捧げられる~
不意打ちの告白で、思い出して
「何よこれ……」
フライト予定を確認した私は、絶句した。
先月までは国際便がメインだったのに、すべて国内便へ変更になっていたからだ。
海外は何かと、トラブルに巻き込まれることが多い。
国内便のほうが安全ではあるし、CAを辞めさせられるわけではないのだ。
文句を言う筋合いなどないかもしれないけれど、気持ちを切り替えるまで時間がかかりそうだった。
「今日の一本目は伊丹空港行きだな。よろしく頼む」
「ああ、はい……」
パイロットの制服に着替えた航晴に声をかけられたような気がするけど、放心状態だったのであまり覚えていない。
気づいたら私は空の上にいて、後輩から名前を呼ばれて自分が業務中であることを知る。
「もしもーし。千晴お嬢様~?」
「な……っ!?」
何度呼びかけても応答がない私を見かねたのだろう。
後輩CAの倉持梨杏が、業務中に不釣り合いな呼び名で声をかけてくる。
その名で呼ぶなと睨みつければ、彼女は声を上げて笑っていた。
「もう。酷いですぅ。あたしを置いていくなんて!」
「今日、フライト予定だったんですか」
「ほかの子と交代しない限り、これからずっと一緒ですよ。シフトの交換希望、出さないでくださいね」
プライベートだけではなく、業務中の行動まで雁字搦めに縛られるのね……。
こんな思いをするくらいなら、いっそのことやめたほうがいいんじゃ……?
フライト予定を確認した私は、絶句した。
先月までは国際便がメインだったのに、すべて国内便へ変更になっていたからだ。
海外は何かと、トラブルに巻き込まれることが多い。
国内便のほうが安全ではあるし、CAを辞めさせられるわけではないのだ。
文句を言う筋合いなどないかもしれないけれど、気持ちを切り替えるまで時間がかかりそうだった。
「今日の一本目は伊丹空港行きだな。よろしく頼む」
「ああ、はい……」
パイロットの制服に着替えた航晴に声をかけられたような気がするけど、放心状態だったのであまり覚えていない。
気づいたら私は空の上にいて、後輩から名前を呼ばれて自分が業務中であることを知る。
「もしもーし。千晴お嬢様~?」
「な……っ!?」
何度呼びかけても応答がない私を見かねたのだろう。
後輩CAの倉持梨杏が、業務中に不釣り合いな呼び名で声をかけてくる。
その名で呼ぶなと睨みつければ、彼女は声を上げて笑っていた。
「もう。酷いですぅ。あたしを置いていくなんて!」
「今日、フライト予定だったんですか」
「ほかの子と交代しない限り、これからずっと一緒ですよ。シフトの交換希望、出さないでくださいね」
プライベートだけではなく、業務中の行動まで雁字搦めに縛られるのね……。
こんな思いをするくらいなら、いっそのことやめたほうがいいんじゃ……?