憧れの副操縦士は、許嫁でした~社長の隠し子CAは、パイロットにすべてを捧げられる~
「千晴……」
「な、何かしら……?」
「昨日の続きがしたいのなら……態度ではなく、口でねだってほしい……」
「ち、違うわ! 私のほうがあなたよりも早く目を覚ましたから……! 普段はできないことを、しようと思っただけで……!」
「……俺の意識がある時は、触れたいとすらも思ってくれないのか……」
「そ、それは……!」

 航晴がこの世の終わりにしか聞こえない言葉を紡ぐものだから、パニックになってしまった。

 違うけれど、違わない。

 どうしたらいいのかわからなくなって、頭の中で様々な思いが巡る。

 もう。新婚翌日から、旦那様のペースに乱されっぱなしだわ……!

 必死になって抵抗しようと思っていたけれど、やめた。
 抱きしめられた胸元に寄りかかり、私はボソボソと自らの隠していた気持ちを伝える。
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