漆黒に溺れて
「透き通るに真なんか誠実な感じ」


「誠実ね…そっちの方が良いんじゃない」


「あんまり良いイメージないですけど」


「……俺は好きだけどね」


驚いて顔みても相変わらずの無表情


今のは…名前がってことだよね


分かっていても顔が赤くなっていくのを感じる


顔を見られないよう下を向いて歩く


「じゃここまでな」


そう声が聞こえ顔を上げれば駅に着いていた


「今日はありがとうございました」


もう一度お礼を言って歩き出すと後ろから


「じゃあな。百合」


えっ、名前呼ばれた…


振り返っても彼の背中しか見えずそのまま夜の街へ消えていった

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