御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
でも本には、一才を過ぎたから大人と同じものも食べていいと書いてあったし……。
迷う有紗に、龍之介がジタバタする圭太を抱いたまま立ちあがろうとする。
「やっぱり部屋から取ってくるよ」
慌てて有紗は彼を止めた。
「大丈夫です。マッシュポテトを食べてさせてください」
すると彼は座り直す。まだ少し不安な有紗に向かって口を開いた。
「このマッシュポテトは完璧になめらかだし、塩味も効いていない。それに圭太も一歳だから大人のために調理したものを食べさせても問題ないと思うよ。だが、もちろん君が不安なら無理することはない」
安心させるように、まるで有紗の心の中を読んだように彼は言う。
彼は育児については驚くほど詳しかった。どうやら同居をはじめる前に相当調べていたようだ。
「大丈夫です。食べさせてあげてください」
安心して有紗が言うと、彼はにっこりとして、マッシュポテトを少しすくい圭太に食べさせた。
「うまうまうまうま!」
圭太が手をぱたぱたさせて、嬉しそうに声をあげる。
有紗は思わず吹き出した。
「美味しいんだ! よかったね……!」
ぱくぱく食べる圭太に、有紗がくすくす笑っていると、龍之介が目を細めた。
「君は家では、こういう感じなんだな」
「……え?」
「俺は仕事中の君しか知らなかったから、新鮮に思えるよ。君は仕事中はいつも迷いなく正確に迅速に業務をこなしている。こんな風に、マッシュポテトを食べさせるかどうか決めかねているのは想像もつかない」
「あ……すみません。優柔不断で」
有紗が答えると、彼は首を横に振った。
迷う有紗に、龍之介がジタバタする圭太を抱いたまま立ちあがろうとする。
「やっぱり部屋から取ってくるよ」
慌てて有紗は彼を止めた。
「大丈夫です。マッシュポテトを食べてさせてください」
すると彼は座り直す。まだ少し不安な有紗に向かって口を開いた。
「このマッシュポテトは完璧になめらかだし、塩味も効いていない。それに圭太も一歳だから大人のために調理したものを食べさせても問題ないと思うよ。だが、もちろん君が不安なら無理することはない」
安心させるように、まるで有紗の心の中を読んだように彼は言う。
彼は育児については驚くほど詳しかった。どうやら同居をはじめる前に相当調べていたようだ。
「大丈夫です。食べさせてあげてください」
安心して有紗が言うと、彼はにっこりとして、マッシュポテトを少しすくい圭太に食べさせた。
「うまうまうまうま!」
圭太が手をぱたぱたさせて、嬉しそうに声をあげる。
有紗は思わず吹き出した。
「美味しいんだ! よかったね……!」
ぱくぱく食べる圭太に、有紗がくすくす笑っていると、龍之介が目を細めた。
「君は家では、こういう感じなんだな」
「……え?」
「俺は仕事中の君しか知らなかったから、新鮮に思えるよ。君は仕事中はいつも迷いなく正確に迅速に業務をこなしている。こんな風に、マッシュポテトを食べさせるかどうか決めかねているのは想像もつかない」
「あ……すみません。優柔不断で」
有紗が答えると、彼は首を横に振った。