御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
思いがけないプロポーズ
オレンジ色の街灯の灯りが海沿いの遊歩道を照らしている。その向こうに輝くベリが丘の街。
豪華客船のロイヤルスイートルームのテラスから、有紗はそれを眺めている。
少し冷たい風が、頬を撫でるのがここちよかった。
「ここにいたのか」
龍之介がガラス戸を開けて出てくる。有紗の隣の手すりに手をついた。
「寒くないか」
「大丈夫です」
「子供たちは……すぐに寝たみたいだな」
ふふふと笑って有紗は頷いた。
「もともとよく寝てくれる子たちではありますけど、龍之介さんと遊んでもらった日はとくに、です。圭太なんて部屋に入ったら自分からベッドによじ登っていましたから」
今はふたりとも、ロイヤルスイートのふたつあるベッドルームのうちのひとつで、ぐっすりと眠っている。
「夢みたいな体験をさせてもらったから……」
「君も少しはゆっくりできていたらいいけど」
優しい言葉に有紗は頷いた。
「はい。ちょっとはしゃいじゃいました。子供たちとのお出かけがこんなに楽しいなんて、はじめてです。大人がふたりいるっていうだけで、こんなに違うんですね。子供たちと一緒にレストランで食事できるなんて、何年先かなって思っていましたから」
有紗の言葉に、龍之介は眉を寄せる。そして少し声を落とした。
「今までひとりで、大変だっただろう。申し訳ない」
「そういう意味じゃ……! 龍之介さんに謝られることじゃありません。私が、自分で決めたことですから」
彼は少し沈黙する。そしてまた口を開いた。
「有紗、子供たちを生んでくれてありがとう。感謝してもしきれないくらいだ」
豪華客船のロイヤルスイートルームのテラスから、有紗はそれを眺めている。
少し冷たい風が、頬を撫でるのがここちよかった。
「ここにいたのか」
龍之介がガラス戸を開けて出てくる。有紗の隣の手すりに手をついた。
「寒くないか」
「大丈夫です」
「子供たちは……すぐに寝たみたいだな」
ふふふと笑って有紗は頷いた。
「もともとよく寝てくれる子たちではありますけど、龍之介さんと遊んでもらった日はとくに、です。圭太なんて部屋に入ったら自分からベッドによじ登っていましたから」
今はふたりとも、ロイヤルスイートのふたつあるベッドルームのうちのひとつで、ぐっすりと眠っている。
「夢みたいな体験をさせてもらったから……」
「君も少しはゆっくりできていたらいいけど」
優しい言葉に有紗は頷いた。
「はい。ちょっとはしゃいじゃいました。子供たちとのお出かけがこんなに楽しいなんて、はじめてです。大人がふたりいるっていうだけで、こんなに違うんですね。子供たちと一緒にレストランで食事できるなんて、何年先かなって思っていましたから」
有紗の言葉に、龍之介は眉を寄せる。そして少し声を落とした。
「今までひとりで、大変だっただろう。申し訳ない」
「そういう意味じゃ……! 龍之介さんに謝られることじゃありません。私が、自分で決めたことですから」
彼は少し沈黙する。そしてまた口を開いた。
「有紗、子供たちを生んでくれてありがとう。感謝してもしきれないくらいだ」