御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
* * *
昼下がりの天瀬商事本社ビルの副社長にて、有紗は龍之介に明日のスケジュールについての打ち合わせをしている。
「——いいよ、それで進めて」
龍之介が言って、打ち合わせは終了する。
「かしこまりました。では三時の外出まで少しお休みくださいませ」
有紗が言うと、彼は椅子に身を預けてややリラックスした様子で口を開いた。
「やっぱり君がいてくれると違うな。餅は餅屋だと思ったよ」
「ありがとうございます」
有紗が戻ってしばらく経ち、ようやく少し彼のスケジュールを落ち着かせることができた。
安心したと同時に『餅は餅屋』という言葉が嬉しかった。
彼は、経営のプロでありカリスマ的なリーダーだ。
でもだからこそ、自分の体力を気にせずに働き続けるところがある。
将来に渡って彼が会社を率いていくためには、それをセーブしつつ彼がその能力を発揮できるようサポートする誰かがそばにいなくてはならない。
それが自分であるならば、こんなに嬉しいことはないと思う。
仕事に復帰してしばらく経つがまた彼のそばで働ける。そのことに喜びを感じている。
子供たちのことを抜きにしてもこの仕事に戻れてよかったと心底思う。
とはいえ、まだまだ彼が働きすぎという事実は変わらなかった。
「本日は比較的早くお帰りになれますから、ゆっくりお休みくださいませ」
『ゆっくりお休みくださいませ』のところに力を込めて有紗が言うと龍之介が眉を上げた。
有紗の言いたいことか正確に伝わったのだ。
少し前に言い合いになった彼の家での家事育児負担の件については結局うやむやにされてしまっている。
相変わらず、彼は有紗と子供たちの食事の用意をしているし、貴重な休日は子供たちと目一杯遊んでいる。
昼下がりの天瀬商事本社ビルの副社長にて、有紗は龍之介に明日のスケジュールについての打ち合わせをしている。
「——いいよ、それで進めて」
龍之介が言って、打ち合わせは終了する。
「かしこまりました。では三時の外出まで少しお休みくださいませ」
有紗が言うと、彼は椅子に身を預けてややリラックスした様子で口を開いた。
「やっぱり君がいてくれると違うな。餅は餅屋だと思ったよ」
「ありがとうございます」
有紗が戻ってしばらく経ち、ようやく少し彼のスケジュールを落ち着かせることができた。
安心したと同時に『餅は餅屋』という言葉が嬉しかった。
彼は、経営のプロでありカリスマ的なリーダーだ。
でもだからこそ、自分の体力を気にせずに働き続けるところがある。
将来に渡って彼が会社を率いていくためには、それをセーブしつつ彼がその能力を発揮できるようサポートする誰かがそばにいなくてはならない。
それが自分であるならば、こんなに嬉しいことはないと思う。
仕事に復帰してしばらく経つがまた彼のそばで働ける。そのことに喜びを感じている。
子供たちのことを抜きにしてもこの仕事に戻れてよかったと心底思う。
とはいえ、まだまだ彼が働きすぎという事実は変わらなかった。
「本日は比較的早くお帰りになれますから、ゆっくりお休みくださいませ」
『ゆっくりお休みくださいませ』のところに力を込めて有紗が言うと龍之介が眉を上げた。
有紗の言いたいことか正確に伝わったのだ。
少し前に言い合いになった彼の家での家事育児負担の件については結局うやむやにされてしまっている。
相変わらず、彼は有紗と子供たちの食事の用意をしているし、貴重な休日は子供たちと目一杯遊んでいる。