御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
緊張する有紗に、龍之介は膝の上で両手を組んで口を開いた。
「待ってたよ。今日からよろしく」
「よろしくお願いします……」
ドキドキしながら頭を下げる。そして、恐る恐る辞令を知ってから疑問に思っていたことを口にする。
「あの、お尋ねしてもよろしいでしょうか?」
龍之介が頷いた。
「私の異動は副社長からのお話だというのは本当ですか?」
「ああ、本当だ。かねてから、私は新しい第一秘書を探していたんだ」
意外な言葉に有紗は目を見開く。
第一秘書を探していた、ということはまさか自分がそのポジションに選ばれたということだろうか。
「来月、秘書室長が定年退職する。それに合わせて千賀が、秘書室長に昇格することが決まっていてね。秘書室には他にも社員はいるが、皆他の役員についている。だから別の部署から適切な人材を受け入れたいと思っていたんだよ」
「でも……なぜ私なのですか?」
「以前にも話した通り、書類作成者としての君に私は注目していた。資料のできがいいだけではなく、担当している資料の多さにも驚いていたんだよ。思わず浜田課長に、真山さんはふたりいるのか?と確認したくらいだ」
龍之介の言葉を有紗は素直に嬉しいと思う。
一般職の社員の仕事は、総合職社員のサポート業務で成績としては表れない。
それをこんな風に、評価してもらえていたとは思わなかった。
「とはいえ、秘書にとまで思っていたわけではなかったんだが。決めたのは、はじめて君と話をした日だ。あの日、ランチで君のことが話題に上ってね。金崎くんが出張に同行してもらった時の君の話をしていた。とてもやりやすかったと言って喜んでいたよ」
やはりあの日彼が話しかけてきたのは、ランチミーティングがきっかけだったのだ。
「待ってたよ。今日からよろしく」
「よろしくお願いします……」
ドキドキしながら頭を下げる。そして、恐る恐る辞令を知ってから疑問に思っていたことを口にする。
「あの、お尋ねしてもよろしいでしょうか?」
龍之介が頷いた。
「私の異動は副社長からのお話だというのは本当ですか?」
「ああ、本当だ。かねてから、私は新しい第一秘書を探していたんだ」
意外な言葉に有紗は目を見開く。
第一秘書を探していた、ということはまさか自分がそのポジションに選ばれたということだろうか。
「来月、秘書室長が定年退職する。それに合わせて千賀が、秘書室長に昇格することが決まっていてね。秘書室には他にも社員はいるが、皆他の役員についている。だから別の部署から適切な人材を受け入れたいと思っていたんだよ」
「でも……なぜ私なのですか?」
「以前にも話した通り、書類作成者としての君に私は注目していた。資料のできがいいだけではなく、担当している資料の多さにも驚いていたんだよ。思わず浜田課長に、真山さんはふたりいるのか?と確認したくらいだ」
龍之介の言葉を有紗は素直に嬉しいと思う。
一般職の社員の仕事は、総合職社員のサポート業務で成績としては表れない。
それをこんな風に、評価してもらえていたとは思わなかった。
「とはいえ、秘書にとまで思っていたわけではなかったんだが。決めたのは、はじめて君と話をした日だ。あの日、ランチで君のことが話題に上ってね。金崎くんが出張に同行してもらった時の君の話をしていた。とてもやりやすかったと言って喜んでいたよ」
やはりあの日彼が話しかけてきたのは、ランチミーティングがきっかけだったのだ。