御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
あの真面目な千賀がマカロンを……しかも龍之介の前で嬉しそうに食べていたというのは意外だが、とにかく言う通りにするべきだ。
"副社長自身からのお土産は、必ず私がここで食べる"
有紗はそう頭に入れた時。
龍之介が噴き出した。
そのまま有紗から顔を背けて、肩を揺らして笑っている。
有紗は首を傾げた。
「副社長?」
「冗談だ」
「え?」
「冗談だよ……! 私が千賀にマカロンを食べさせるわけがないだろう。千賀がマカロンを……!」
笑いが止まらない龍之介に、有紗は唖然としてしまう。
「だって、副社長がそうおっしゃるから……!」
「まさか信じると思わなくて」
有紗だって少しおかしな話だと思ったが、彼が言うのだから間違いないと思ったのだ。
こんな冗談を言う人だと思わなかったから。
普段の彼とはまったく違う手放し笑顔に、有紗の鼓動がスピードを上げていく。
ダメだと自分に言い聞かせても、頬が熱くなるのを止められない。
こんな一面を見せられて、止めることなんてできるはずがなかった。
「私の秘書は、真面目で信用できるこれ以上ない人材だが、少し危なっかしいな。悪い奴に騙されないか心配だ」
「だ、騙されたりはしません。私、副社長だから信じたんです。こんな冗談をおっしゃられるとは思わないから」
思わず頬を膨らませて有紗が言うと、龍之介が目を細めて有紗を見た。
「悪い悪い。あまりに君が幸せそうにチョコレートを食べるから、こっちまで楽しい気分になって、つい冗談を言いたくなってしまった。千賀の件は嘘だが、私と君との間ではさっきの約束を守ってもらえるとありがたい。私が君へ買ってきたものは君が食べる。今日のチョコが気に入らなかったなら、次は別のものにするが……」
"副社長自身からのお土産は、必ず私がここで食べる"
有紗はそう頭に入れた時。
龍之介が噴き出した。
そのまま有紗から顔を背けて、肩を揺らして笑っている。
有紗は首を傾げた。
「副社長?」
「冗談だ」
「え?」
「冗談だよ……! 私が千賀にマカロンを食べさせるわけがないだろう。千賀がマカロンを……!」
笑いが止まらない龍之介に、有紗は唖然としてしまう。
「だって、副社長がそうおっしゃるから……!」
「まさか信じると思わなくて」
有紗だって少しおかしな話だと思ったが、彼が言うのだから間違いないと思ったのだ。
こんな冗談を言う人だと思わなかったから。
普段の彼とはまったく違う手放し笑顔に、有紗の鼓動がスピードを上げていく。
ダメだと自分に言い聞かせても、頬が熱くなるのを止められない。
こんな一面を見せられて、止めることなんてできるはずがなかった。
「私の秘書は、真面目で信用できるこれ以上ない人材だが、少し危なっかしいな。悪い奴に騙されないか心配だ」
「だ、騙されたりはしません。私、副社長だから信じたんです。こんな冗談をおっしゃられるとは思わないから」
思わず頬を膨らませて有紗が言うと、龍之介が目を細めて有紗を見た。
「悪い悪い。あまりに君が幸せそうにチョコレートを食べるから、こっちまで楽しい気分になって、つい冗談を言いたくなってしまった。千賀の件は嘘だが、私と君との間ではさっきの約束を守ってもらえるとありがたい。私が君へ買ってきたものは君が食べる。今日のチョコが気に入らなかったなら、次は別のものにするが……」