御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
うまく言えず口籠る有紗に、龍之介が呟いた。
「そんな風に思ってくれていたのか」
「……え?」
「いや……。君がそんな風に思ってくれていたのは意外だった」
その言葉に、有紗は、そう言えば彼に"上司として尊敬している"という言葉も伝えていなかったと気がついた。
彼への気持ちを知られてはいけないということに気を取られすぎて、無意識のうちにやや冷淡な態度を取ってしまっていたのかもしれない。
ならば今言わなくてはと有紗は思う。今夜が最後の機会なのだ。
「私、副社長を尊敬しています。仕事に対する姿勢も、他の方への思いやりも素敵だなっていつも思っていました。おそばにいる間、たくさんのことを学びました。私、秘書の仕事ははじめてで失敗も……でもそれでも精一杯やりたかったのは、副社長のそばにいたかったからです。副社長だから、私……私は……」
「ありがとう」
龍之介がふっと笑った。
「嬉しいよ。そんな君ははじめて見る……愛を告白されているような気分だ」
「っ……!」
その言葉に、有紗は目を見開いた。
息が止まりそうな心地がして、返事ができなくなってしまう。
彼は冗談を言ったのだ。ならば冗談で返さなくてはと思うのに、動揺しすぎてそれができなかった。
自分の意思とは関係なく顔が真っ赤になっていく。
そんな有紗の反応に、龍之介が目を見開いた。
「……本当に?」
尋ねられたその瞬間、有紗は反射的に頭を下げる。
「今夜はありがとうございました。私、もう失礼させていただきます。ス、スタッフを呼びますね」
そして回れ右をして、テラスを横切り部屋へ向かう。
恥ずかしくてもう今すぐに消えてしまいたいくらいだった。
でも部屋へ入ろうとする寸前で。
「待て」
「そんな風に思ってくれていたのか」
「……え?」
「いや……。君がそんな風に思ってくれていたのは意外だった」
その言葉に、有紗は、そう言えば彼に"上司として尊敬している"という言葉も伝えていなかったと気がついた。
彼への気持ちを知られてはいけないということに気を取られすぎて、無意識のうちにやや冷淡な態度を取ってしまっていたのかもしれない。
ならば今言わなくてはと有紗は思う。今夜が最後の機会なのだ。
「私、副社長を尊敬しています。仕事に対する姿勢も、他の方への思いやりも素敵だなっていつも思っていました。おそばにいる間、たくさんのことを学びました。私、秘書の仕事ははじめてで失敗も……でもそれでも精一杯やりたかったのは、副社長のそばにいたかったからです。副社長だから、私……私は……」
「ありがとう」
龍之介がふっと笑った。
「嬉しいよ。そんな君ははじめて見る……愛を告白されているような気分だ」
「っ……!」
その言葉に、有紗は目を見開いた。
息が止まりそうな心地がして、返事ができなくなってしまう。
彼は冗談を言ったのだ。ならば冗談で返さなくてはと思うのに、動揺しすぎてそれができなかった。
自分の意思とは関係なく顔が真っ赤になっていく。
そんな有紗の反応に、龍之介が目を見開いた。
「……本当に?」
尋ねられたその瞬間、有紗は反射的に頭を下げる。
「今夜はありがとうございました。私、もう失礼させていただきます。ス、スタッフを呼びますね」
そして回れ右をして、テラスを横切り部屋へ向かう。
恥ずかしくてもう今すぐに消えてしまいたいくらいだった。
でも部屋へ入ろうとする寸前で。
「待て」