魅惑の絶対君主
朝方の訓練
❁
❁
次の日──日曜日の朝。
朝の歯磨きを終えたところに相楽さんがやってきて。
「今日の訓練は、罰として通常の倍」
そう告げるから、わたしは放心した。
「どうしてですか……っ? だって昨日、お風呂場でちゃんと……」
「開始5分でのぼせて中断させた子が何を言ってんの」
「だ、だって……湯船で相楽さんが洗い終わるのずっと待ってたから、長湯状態で……」
面倒くさそうな眼差しを向けられれば、語尾は勝手に弱くなっていく。
「このままじゃ俺の大事な時間ぜんぶ冬亜に奪われる気がする」
「………」
「早いとこ一人前にさせて、あとは楽しようと思ってたんだけどな」
「うぅ……ごめんなさい」
てっきり、オークションまでの3ヶ月間みっちり時間をかけて仕込まれるんだと思ってた。
だから、約90日の内のいくらかはサボり気味の日があってもいいじゃん……と思っていたけど。
❁
次の日──日曜日の朝。
朝の歯磨きを終えたところに相楽さんがやってきて。
「今日の訓練は、罰として通常の倍」
そう告げるから、わたしは放心した。
「どうしてですか……っ? だって昨日、お風呂場でちゃんと……」
「開始5分でのぼせて中断させた子が何を言ってんの」
「だ、だって……湯船で相楽さんが洗い終わるのずっと待ってたから、長湯状態で……」
面倒くさそうな眼差しを向けられれば、語尾は勝手に弱くなっていく。
「このままじゃ俺の大事な時間ぜんぶ冬亜に奪われる気がする」
「………」
「早いとこ一人前にさせて、あとは楽しようと思ってたんだけどな」
「うぅ……ごめんなさい」
てっきり、オークションまでの3ヶ月間みっちり時間をかけて仕込まれるんだと思ってた。
だから、約90日の内のいくらかはサボり気味の日があってもいいじゃん……と思っていたけど。