魅惑の絶対君主
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「おかえり。学校楽しかった？」


放課後。

お迎えの車に乗り込むと、身内が学校から帰ってきたときのまさに定型文なセリフを棒読みで投げられた。

まるでプログラムされたコンピュータみたい。


“仕事”をしてるなあって感じがする。



そんなとき、フロントミラーの中で目が合って不覚にもドキッとした。



「楽しかったです……」


目を逸らしながらぼそぼそと答える。


一日中あなたのことが頭から離れませんでした。
おかげで授業が身になりませんでした……。


心の中で文句を並べて、冷静を装った。



だいたい、車っていう密室にふたりきりだと、夜のことを思い出してしまうから困る。


体に触れられて、あんな風に乱れる姿を見られて。

思い出したら火が出そう。

相楽さんの顔もまともに見られない。


好きな人が相手だったらまだしも、知り合って間もない男性……。

しかも、裏オークションとか開催してるヤバい会社で働いてる人なのに。


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