魅惑の絶対君主

クラスで一番モテるサキちゃんが、そう言ってメモ紙を差し出して。

相楽さんは、躊躇う素振りもなくそれを受け取った。



心臓が、ドク……と嫌な音を立てる。



「わー! よかったねサキ!」

「id渡すとか強すぎ〜」

「めっちゃお似合い〜、サキなら絶対付き合えるって!」



背後で飛び交う声を聞いていると、もやもやがよりいっそう強くなった気がした。


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