魅惑の絶対君主
エピローグ
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相楽さんが撃たれた事件をきっかけに違法な裏オークションなどが明るみになり
事務所の幹部・役員らが逮捕されたとニュースになっていた。
機密情報の管理が徹底している組織だったために取り調べが難航していたけれど、
相楽さんが自分の過去を含めて洗いざらい晒して解明に至ったらしい。
相楽さんは、幼い頃から強制的に事務所に労働を強いられていた被害者として、大きな罪には問われなかったと聞いた。
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「もう、それはそれは憎かったですよ、相楽さんのこと……!」
──相楽さんが退院してから、初めての週末。
学校帰りにそのまま相楽さんのマンションに直行して、今日はそのまま泊めてもらう予定だった。
1年以上ぶりにふたりきりになれたことが嬉しくて、今日は思い出バナシに花を咲かせようと思っていたのに、
せっかく入ったベッドの上で、なぜかわたしの口からは、止めどない文句が次から次へとこぼれ落ちていた。
「だってもうっ、あの日、学校に行ってこいみたいなノリで、今すぐ友達のところに行けって言われて、まさかそれからいきなり会えなくなるとは思わないじゃないですか……っ」
「あのときは時間がなかったんだよ」
「それで、相楽さんが迎えに来ないってわかっても、毎日毎日考えて、考えすぎて嫌いになっちゃいそうで」
「………」
「なんかもう、途中から好きなのか憎いのかわからなくなって……っ」