魅惑の絶対君主
焦っていると、またもやお腹が鳴った。
三秒ほどの沈黙が訪れたのち。
「……カップラーメンでいい?」
と尋ねられ、首から上がぐわっと熱を持った。
それからベッドをおりて、相楽さんと一緒にキッチンのある部屋へ向かった。
座って待つように言われて、3分後。
お馴染みのパッケージに包まれたカップラーメンを前に手を合わせる。
「いただきますっ」
醤油スープのいい匂いに我慢できなくなって素早くお箸を割った。
こんな状況にも関わらず、とても美味しい。
体に染みわたっていく気がした。
スープまで飲み干してから、ごちそうさまをする。
「ご飯を用意していただいて、ありがとうございました。すごく美味しかったですっ」
「いちいち感謝しなくていいよ。仕事だから」
「でも……ほんとに助かったので。お、お腹が」
「はは、そう。じゃあ次は風呂入ってきて」
「え、お風呂……?」