魅惑の絶対君主
おかげでバイト先の店長さんには毎回多大なご迷惑をかけている。
みんながスマホでシフトを提出する中、特別に紙で対応してもらったり。
大事な連絡があったときは、わざわざ家の電話にまで掛けてもらったり……。
そこまで考えたとき、一旦思考が停止した。
「っ、そうだ、バイト……っ」
バイト先の駅中にあるレストラン。
土曜の今日は、14時からシフトが入ってたんだった!
反射的に立ち上がるも、わたしはここに囚われている身。
ただでさえウチは人手が足りてない。
お客さんが多い土曜日に、ホールスタッフはわたしと大学生の女の人のふたりだけ。
どうしよ、ワンオペで頑張ってもらうことになっちゃう……。