魅惑の絶対君主
夜間の訓練





余計なお世話かなと思いながらも、お風呂を沸かして相楽さんの帰りを待った。


玄関が開いたのは、午後6時を少し過ぎた頃。

わたしはベッドのある部屋からいそいそと廊下に出た。



「あ……えっと、お疲れ様です」

「はは、お出迎えしてくれるのか。お疲れ」


「あの、お昼はありがとうございました。おかげで美味しいご飯を受け取れました」

「うん。11時半指定でBOXに届くようにしてたの、冬亜に言い忘れてたなーって思い出したんだよね」



そう言いながら、相楽さんがネクタイを緩める。



「美味かった?」

「はいっ。特に豚の角煮が絶品でした」


「へえ。さすが料亭なだけあるな」

「……それで、その角煮を一つ冷蔵庫に取り分けてるので、よかったらあとで相楽さんも食べてください」


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