好きを君に。
「……わかった。少し、考えてみる」
頷いたあたしに、桐野はホッとしたように笑って、掴んでいた手を離した。
好きな人がいるっていうつもりだったのに。
あたしは桐野からの告白を断ることが出来なかった。
「ごめん、痛かった?」
「大丈夫だよ」
ぎこちなく笑うと、桐野はふーと息を吐いて、ベンチにもたれかかった。
「……あー、めっちゃ緊張した!」
「そうなの?」
「そりゃするだろ。告白なんて初めてだし。受験よりしたかも」
桐野が勢いよくあたしにそういって、恥ずかしくなったのか顔を伏せる。
そんな姿をみるとあたしも恥ずかしくなって、そんなあたしをちらっとみた桐野がくすっとはにかんだ。
「顔、真っ赤だな。高坂も」
「……そりゃそうだよ。告白なんてされたの、初めてだし」
「高坂が俺のことで顔赤くしてるって嬉しい」
「……!!」
桐野ってこんな積極的なタイプなの!?
「帰ろっか」
ベンチから立ち上がった桐野はリュックを持ってそういった。
「う、うん」
「家まで送ってもいい?」
「え、いいよ。そんなに遠くないし」
「俺がもう少し一緒にいたいから送りたい」
!?
桐野があたしの目をのぞきこんで首を傾げる。
あたしは断りきれなくて、「は、はい……」と頷いた。
免疫がなさすぎてどうしたらいいかわからない!!
「じゃあ、いこっか」
嬉しそうに笑った桐野は、あたしと並んで歩き出す。
家に帰るまでも桐野が話題をふってくれたけど、あたしは意識しすぎてうまく返せなかった。
「あたしの家、ここだから」
やっと家に着いた時は正直ほっとした。
「ん。じゃあ今日はお疲れ。それとごめんな、突然あんなこといって」
「う、ううん。嬉しかったよ。ありがとう」
首を振ってそういったあたしに、桐野はにっこり笑う。
「じゃあ帰るね」
「うん」
「バイバイ」
手を振ったあたしに桐野も応えてくれて、あたしは背を向けた。
頷いたあたしに、桐野はホッとしたように笑って、掴んでいた手を離した。
好きな人がいるっていうつもりだったのに。
あたしは桐野からの告白を断ることが出来なかった。
「ごめん、痛かった?」
「大丈夫だよ」
ぎこちなく笑うと、桐野はふーと息を吐いて、ベンチにもたれかかった。
「……あー、めっちゃ緊張した!」
「そうなの?」
「そりゃするだろ。告白なんて初めてだし。受験よりしたかも」
桐野が勢いよくあたしにそういって、恥ずかしくなったのか顔を伏せる。
そんな姿をみるとあたしも恥ずかしくなって、そんなあたしをちらっとみた桐野がくすっとはにかんだ。
「顔、真っ赤だな。高坂も」
「……そりゃそうだよ。告白なんてされたの、初めてだし」
「高坂が俺のことで顔赤くしてるって嬉しい」
「……!!」
桐野ってこんな積極的なタイプなの!?
「帰ろっか」
ベンチから立ち上がった桐野はリュックを持ってそういった。
「う、うん」
「家まで送ってもいい?」
「え、いいよ。そんなに遠くないし」
「俺がもう少し一緒にいたいから送りたい」
!?
桐野があたしの目をのぞきこんで首を傾げる。
あたしは断りきれなくて、「は、はい……」と頷いた。
免疫がなさすぎてどうしたらいいかわからない!!
「じゃあ、いこっか」
嬉しそうに笑った桐野は、あたしと並んで歩き出す。
家に帰るまでも桐野が話題をふってくれたけど、あたしは意識しすぎてうまく返せなかった。
「あたしの家、ここだから」
やっと家に着いた時は正直ほっとした。
「ん。じゃあ今日はお疲れ。それとごめんな、突然あんなこといって」
「う、ううん。嬉しかったよ。ありがとう」
首を振ってそういったあたしに、桐野はにっこり笑う。
「じゃあ帰るね」
「うん」
「バイバイ」
手を振ったあたしに桐野も応えてくれて、あたしは背を向けた。