緒臣くんのキケンな誘惑。



……そう、困ったような顔をして笑ったみーちゃんに首を傾げる。

なんでみーちゃんはかわいいっていわれたくないんだろう……?
しゆだったらすごくうれしい。
みーちゃんみたいな、おひめさまになりたいのになあ……。


そう心の中で疑問を唱えた小さい"しゆ"。


そんな小さい二人の姿を、私は第三者の立場から眺めていると。

急に目の前の二人がパッと消えた。

あ、あれ……?
そう思った時、目の前に大きな影が現れて。

……緒臣くん……?

なぜか現れた緒臣くんは、さっきまで第三者だった"私"の瞳を見て笑っていた。

……っ、さっきの小さい二人は、お互いを見つめて私の方は見なかったのに。

っ、ていうかなんで緒臣くんが……っ。






そう考えた瞬間、ハッと目を開ける。

……っ、まぶし。
思わず目を細めてしまう。


目の前には私の部屋の天井。
ということはこれは……。




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