緒臣くんのキケンな誘惑。
……そう、困ったような顔をして笑ったみーちゃんに首を傾げる。
なんでみーちゃんはかわいいっていわれたくないんだろう……?
しゆだったらすごくうれしい。
みーちゃんみたいな、おひめさまになりたいのになあ……。
そう心の中で疑問を唱えた小さい"しゆ"。
そんな小さい二人の姿を、私は第三者の立場から眺めていると。
急に目の前の二人がパッと消えた。
あ、あれ……?
そう思った時、目の前に大きな影が現れて。
……緒臣くん……?
なぜか現れた緒臣くんは、さっきまで第三者だった"私"の瞳を見て笑っていた。
……っ、さっきの小さい二人は、お互いを見つめて私の方は見なかったのに。
っ、ていうかなんで緒臣くんが……っ。
✻
そう考えた瞬間、ハッと目を開ける。
……っ、まぶし。
思わず目を細めてしまう。
目の前には私の部屋の天井。
ということはこれは……。