緒臣くんのキケンな誘惑。




すると、二年四組の前にできている人だかりが目に入った。

四組の前に人だかりが出来ているのは今日に限ったことでは無い。
ほぼ毎日のように人が集まっている。それもみんな女子。

なんだっけ……チラッと聞いた話によるとイケメンくんがいるらしい。
さっきも言った通り私は男の人との関わりはないから詳しくは知らないのだけど。

絶世の美男子だとか。


……でもちょっと気になるよね。
だって絶世だよ?どんだけイケメンなんだよってね。


今まで溜まっていたイケメンくんへの好奇心がそろそろ限界を突破しそうで。

…チラッと見るか。どんな顔なんだか。


平然とした顔で歩きながら人だかりの方に目線を向ける。

……うわーすごい人数集まってるな。
そんなに人気なのか。

…んー、あ、あの人かな?中心にいる身長の高い……。


「…っ、」


何となくどの人かわかって、歩きながら見える位置まで来ると。

そこには息を飲むほどの美男子がいた。



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