緒臣くんのキケンな誘惑。
夢中
「お、緒臣くん…っ、この状態は一体……」
それから緒臣くんに強制的に座らせられた私は。
なぜか今、緒臣くんに膝枕として使われている。
私のスカートの上に緒臣くんは頭を乗せて寝っ転がっていて。
「特等席だよ」
「し、下アングルやだよ……っ!!」
下からじっと私を見る緒臣くんに、かああっと顔が赤くなってしまう。
下アングルとか、絶対可愛くないのに……!!!
手で顔を隠しながら、指の隙間で緒臣くんをチラチラ見る。
「可愛い」
「ひぇ……っ」
この状況に耐えられず、どうしようどうしようとグルグルしていると。
フッと笑った緒臣くんの手が、私の顔に伸びてきて。
顔を覆っている手をさりげなく片手で掴んだ緒臣くんは、そのまま私の両手を捕獲した。
そしてもう片方の手で私の頬に触れてくる。
そんな緒臣くんに、ぶわわわっと全身が蒸発してしまいそうなぐらい熱くなってしまう。