緒臣くんのキケンな誘惑。
「嫉妬しちゃったから、飛び出しちゃったんだね」
「…うん」
「そっかそっかぁ」
愛海の言葉に頷くと、笑顔で音寧が相槌を打っていて。
なんだか恥ずかしくなってきちゃう。
「でも…私なんかが高嶺の花である緒臣くんに嫉妬するなんて……もうなんで!?って感じで。もー全然わかんないんだよ……!!」
私が頭を抱えて急に荒ぶり出したのを見て、三人とも勢いに圧倒されている。
今までこんな感情なかったのに……!
「うーん、これに関してはうちらが言うことじゃないわ」
「え、なにそれなんで…!」
「紫夕が自ら自覚した方が良いでしょ」
「…そういうもんなの?」
「知らん」
「え!?知らんの!?」
愛海……!?と思いながら驚いて大きめの声が出てしまう。
私が……自覚した方がいいこと……。
私、気づけるかな……。