緒臣くんのキケンな誘惑。
「大丈夫だよ!答えなんてすーぐ見つかっちゃうんだから!」
「音寧……!!眩しい……!」
「相談ならいくらでもうちらが乗るよ任せて」
「あ、ありがとう……っ!!」
ニコッと笑って私にそう言ってくれた三人に、さっきまでの不安が全部吹き飛んで。
考えすぎるのやめよう……!と心の中でそう思った。
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それから数日。
「きゃ〜っ!!緒臣くんだ〜っ!!」
廊下などで緒臣くんの姿を見つけては常に女の子達の注目の的。
頬を染めながら緒臣くんに寄る女の子達を見て感じる胸の痛みには、まだ慣れない。
でもあれから、緒臣くんは女の子達に囲まれている中でも私を見つけてくれて。
ほら、今だって。
廊下を歩く私の姿を見た瞬間、強ばった表情が少し柔らかくなってそれにドキッと胸が高鳴ってしまう。
特別扱いされているみたいで……嬉しい。