緒臣くんのキケンな誘惑。
ピタッと石のように固まってしまう。
な、なに、近くない……っ!?
かああっと身体に熱が溜まっていくのを感じて、口をパクパクさせる。
体調って……っ?
ていうか、なんでこんなにもはっきりとした感触があるわけ……っ?
ま、まさか……これ、夢じゃなくて現実……っ!?
すると、さっきまでの出来事がどんどん思い出されていった。
そうだ私、倒れて……っ。
「思い出した?」
「…っ、えっと、」
「倒れた時、たまたま俺が近くにいたからここまで運んできたんだよ」
眩しい笑顔で笑った男の人に、恥ずかしくて身体が熱で火照ってしまう。
は、運んでもらったの……!?なんてことを……!!
「す、すみません……っ!ありがとうございます……っ」
「全然。体調は?」
「あ…っ、えっと」
生理痛だったってこと言った方がいいかな……?
正直まだお腹は痛いけどさっきよりは全然マシだ。
どう答えようか迷っていた時。