緒臣くんのキケンな誘惑。
「あ、安堂さん……っ!!」
「……なによ」
「心強い……っ、好きです……っ!!」
「…っ、はあ!?気持ち悪い!!」
感動して目をうるうるさせながら安堂さんに近づくと、安堂さんは顔をゆがめていた。
でもそんなことは気にしない。なんてかっこいいのこの人……っ!!
「っ、とにかく、私が緒臣くんを諦めたこと、後悔させないでよね……!」
「っえ?!それって、私関係あるの……っ!?」
「当たり前でしょ!だって、明らかに緒臣くんは─────っ」
何を言ってるんだ、というような目をして安堂さんは私にそう言いかけたとき。
急に後ろから肩に手を置かれて、引き寄せられた。
…っえ、なに……っ!?
「ストップ。それ以上は言わないで」
「…っ、緒臣くん……っ!?」
その声に、驚いて顔だけ後ろを振り向くとそこには緒臣くんの姿があった。
安堂さん達は驚いたように目を見開いている。