断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
第4話 目覚めは突然に
『……こさん……なこさん……のせいでご……なさい……お願い……なないで……』
――遠くで誰かが呼んでいる。
いや、あれは泣いているんだろうか。
聞いていてこっちまで哀しくなってくる。
慰めてあげたくて、重いまぶたを何とか開いた。
(わぁ、イケメンだぁ)
長すぎるまつげ。やさしいまなざし。透き通った肌。
どれをとっても自分好みだ。
(もしかして天使なのかな……)
非業の死を遂げたわたしを不憫に思って、神様が気を利かせてくれたのかもしれない。
わたしのほっぺたに向かって、天使から大粒の涙がこぼれ落ちてくる。
(ごめんね、もう、手も動かせないや……)
あったかいしずくを頬に感じながら、わたしはゆっくりと目を閉じた――
「って、しょっぱっ!」
口の中がいきなり塩辛くなって、がばっと体を起こした。途端に後頭部に激痛が走り、起きかけた体を元の状態にあおむける。
「もぉいったぁ……って、や、山田っ!?」
目の前になぜかドアップの瓶底眼鏡。てか、なんでわたし山田にひざ枕されてんの!?
「ああ、よかった、ハナコ、ハナコ……」
――遠くで誰かが呼んでいる。
いや、あれは泣いているんだろうか。
聞いていてこっちまで哀しくなってくる。
慰めてあげたくて、重いまぶたを何とか開いた。
(わぁ、イケメンだぁ)
長すぎるまつげ。やさしいまなざし。透き通った肌。
どれをとっても自分好みだ。
(もしかして天使なのかな……)
非業の死を遂げたわたしを不憫に思って、神様が気を利かせてくれたのかもしれない。
わたしのほっぺたに向かって、天使から大粒の涙がこぼれ落ちてくる。
(ごめんね、もう、手も動かせないや……)
あったかいしずくを頬に感じながら、わたしはゆっくりと目を閉じた――
「って、しょっぱっ!」
口の中がいきなり塩辛くなって、がばっと体を起こした。途端に後頭部に激痛が走り、起きかけた体を元の状態にあおむける。
「もぉいったぁ……って、や、山田っ!?」
目の前になぜかドアップの瓶底眼鏡。てか、なんでわたし山田にひざ枕されてんの!?
「ああ、よかった、ハナコ、ハナコ……」