断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「ハナコ姉上、遅かったね。……って、ユイナ?」
「帰り道で具合悪そうにしているところを見かけたのよ。魔力切れをしているみたいだから、しばらく屋敷で休ませようと思って」

 そりゃいきなりユイナ連れて帰ったら、さすがの健太も驚くわよね。
 見捨てられなかったとはいえ、あとで未希にも報告しなきゃなんないし。それを考えると今から気が重いんですけど。

「魔力切れなら俺が預かるよ。俺なら転移魔法でユイナを家まで送ってやれるし」
「あら、そう? そうしてもらえるとわたくしも助かるわ」

 ユイナの前では、あくまでハナコ・ケンタの姉弟を演じつつ。詳しい話はまたあとでって目くばせを送った。
 うなずくケンタにユイナを託して、わたしは部屋に引っ込むことに。

 このあとユイナはケンタの魔法ですぐに家に帰ったみたい。
 送ったケンタの帰りが遅かったのが、ちょっと気になったんだけど。

 わたしもお城帰りで疲れててすぐに眠っちゃったんだよね。
 結局その日の報告会は、後日未希を交えてしようってことに。

 とりあえず何事もなく終わってよかったって感じ?
 ひとまず安心した華子なのデシタ。
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