断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「あー、あんた、学園内でも話題になってるみたいだしね」
「話題? 話題ってどんな?」

 あとで未希にそんな不満を漏らしたら。

「やっぱり王子妃候補はハナコなんだろうって」
「やっぱり? やっぱりってなんなの!?」

 そんな話、わたしの中じゃ一ミリも上がってないんですけどっ。

「夏休みに城に招待されたからでしょ? 貴族って言っても、王族のお茶会にご指名されるなんてコトめったにないし」
「そ、それはわたしがモッリ公爵家の人間だから……」
「それならケンタも一緒に呼ばれたんじゃない? 下級生の間じゃすっかりハナコは憧れの的になってるよ」

 た、確かに山田にハナコが足りないとかなんとか言われたけど。

「最近やたらと取り巻きが増えたのもそのせいだったの?」
「いずれ王妃になる人間なら、(こび)売って親しくなっとこうって思うのが人情ってもんでしょ」

 未希の言葉に納得。あの持ち上げ具合はちょっと異常に感じてたんだ。

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