断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「ねぇ未希。わたし、山田と結ばれるくらいならギロチン台に昇ろうかな……」
「またそんなクダラナイことを。命あってのモノダネでしょ?」

 呆れたように言わないでほしい。
 こっちは死活問題なんだから。

「卒業までまだ半年あんのよ? ゲームの強制力は確かに存在してるんだし、本当にギロチン行きになりたいの?」

 そう言われると何も言い返せなくなる。
 マサトたちがイベントこなしてるのも、自分の意思じゃないんだろうなって思うし。

「投げやりになってないでやるべきことをやんなさい。そんであとは天に任せる! 結局はなるようにしかならないんだけどさ」
「未希は他人事でいいよね」

 つい本音がもれちゃったし。
 何もしないで後悔するよかマシってのは、わたしだって分かってるよ。だけど前向きにしてようって思ってても、腹の底ではいつでも不安が渦巻いてる。
 こんな弱気な自分、わたしらしくなくてすごく嫌いだ。

「……ごめん。未希に八つ当たりしても意味なかった」
「何言ってんの。そのためにわたしがいるんでしょ?」
「未希……」
「まったく、自己完結してどんどんため込んでくクセは相変わらずね」
「未希ぃ……」

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