断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「はぁ……学園に行くにしても、ユイナにまた理不尽に絡まれそう」
「そういえば最近、まったくユイナ見かけないんだけど。健太は何か知ってる?」
「それがさ、ユイナのヤツ……」

 ん? 健太、なに暗い顔して唇噛んでんの?
 未希も不思議そうにしてるし。

「何よ? もったいぶってないで早く言いなさい」
「うん、未希姉ぇ。華子姉ちゃんもさ。これオフレコだから心して聞いて」

 心してって、そんな大げさな。
 ってか、オフレコってどういうこと?

「実はユイナ、いま国に拘束されて取り調べ受けてる」
「と、取り調べっ!?」
「しぃっ! 姉ちゃん声大きいって」
「だってユイナ、ヒロインだよ? それがなんでそんなことに……」

 しかも国に拘束って。相当な扱いじゃん。

「どうやらユイナは前々から国にマークされてたらしいんだ」
「マーク? 一体なんの容疑で?」
「国家転覆(てんぷく)ってヤツ?」
「は……? 国家転覆?」

 ちょっと意味が分からないんですけど。
 さすがの未希もぽかんとしてる。

< 201 / 413 >

この作品をシェア

pagetop