断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
 ケンタはモッリ公爵家の跡取りだし、ハナコの弟だけあって顔面偏差値もかなり高めだ。令嬢たちに結構モテてるし、社交界的に見て男爵令嬢のユイナ・ハセガーでは不釣り合いって思われるだろう。

「もう、わかりましたぁ。そのかわりゆいなのコト、ちゃんとバックアップしてくださいよ?」
「もちろんよ。ただし……」

 にっこりとゆいなに微笑み返す。

「モッリ家に泥塗るような真似したら、社交界から徹底的に排除するからね?」
「やだぁ、華子先輩こわぁ~い」
「そうだよ。姉ちゃん、それは言い過ぎだろ」

 言いすぎなもんですか。これまでのこと考えると、基本ゆいなって信用ならないし。
 健太が裏切られようと知ったこっちゃないけど、何かあったときは絶対に容赦しないつもり。

「ゆいなだってちゃんと分かってますよぅ。もうお城で尋問とかされたくないし、ループ地獄からもようやく抜け出せそうなんですからぁ」
「そこんトコはわたしもできる限り協力する。だからギブ&テイクってことで、今回はわたしに付き合いなさい」

 とにかく今は気に食わないとか言ってる場合じゃないし。共同戦線張って、無事にゲームの世界を終わらせなくちゃ。

< 285 / 413 >

この作品をシェア

pagetop