断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
第58話 人質コンプレックス1
取り巻き令嬢たちを連れて廊下を歩いていたら。
げ、前方にロレンツォ発見。
もうすぐ授業が始まるから遠回りもできないし。
ロレンツォって基本待ち伏せしてくるんだよね。で、いつも腕組んで壁にもたれかかってる。
攻略対象だけあって絵にはなってるけど、孤高の俺様カッケーとでも思ってんのかしら?
「おい、ハナコ。素通りとは冷たい女だな」
「あら、ロレンツォ様、そんなところにいらっしゃいましたの。わたくしちっとも気づきませんでしたわ」
ちっ、そ知らぬフリは無理があったか。
ってか、なんでいつもひとの腕をつかんでくんのよ。
「この手は一体なんですの?」
「こうでもしないとあんたはすぐ逃げるからな」
「逃げるも何も、わたくし授業に遅れたくありませんの」
「ふっ、真面目だな。少しくらいサボっても問題ないだろう?」
「そのようなわけには参りませんわ」
これ以上サボったら卒業があやういんだってば。
手を引いても力を強めるばかりのロレンツォ。これは離す気はさらさらないな。
ああもう、ホントめんどくさい。予鈴はとっくに鳴っちゃったし、取り巻き令嬢たちもオロオロして困ってるし。
「あなたたちは先に教室に戻っていなさい」
「ですがハナコ様……」
「大丈夫よ。わたくしもすぐに行くわ」
げ、前方にロレンツォ発見。
もうすぐ授業が始まるから遠回りもできないし。
ロレンツォって基本待ち伏せしてくるんだよね。で、いつも腕組んで壁にもたれかかってる。
攻略対象だけあって絵にはなってるけど、孤高の俺様カッケーとでも思ってんのかしら?
「おい、ハナコ。素通りとは冷たい女だな」
「あら、ロレンツォ様、そんなところにいらっしゃいましたの。わたくしちっとも気づきませんでしたわ」
ちっ、そ知らぬフリは無理があったか。
ってか、なんでいつもひとの腕をつかんでくんのよ。
「この手は一体なんですの?」
「こうでもしないとあんたはすぐ逃げるからな」
「逃げるも何も、わたくし授業に遅れたくありませんの」
「ふっ、真面目だな。少しくらいサボっても問題ないだろう?」
「そのようなわけには参りませんわ」
これ以上サボったら卒業があやういんだってば。
手を引いても力を強めるばかりのロレンツォ。これは離す気はさらさらないな。
ああもう、ホントめんどくさい。予鈴はとっくに鳴っちゃったし、取り巻き令嬢たちもオロオロして困ってるし。
「あなたたちは先に教室に戻っていなさい」
「ですがハナコ様……」
「大丈夫よ。わたくしもすぐに行くわ」