断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「ハンデとして、試合開始五分間はハナコ嬢に先制攻撃の権利を与える。五分経過するまでは、シュン王子は一切の手出しを禁止とする」
最初の五分が、実質わたしの攻撃時間だ。この時間内で山田を仕留められなかったら、わたしの敗北は確実になるだろう。
今のわたしの実力じゃそんなバカスカ魔法を使えないし。
意表を突くことも勝つ条件に入ってるから、ネタバレしたあと二度目のチャンスはないと思ってる。
山田を地面に沈めるには、確実に一発でケリを付けなくちゃ。
「ふたりとも、準備は良いな?」
しっぽを振ってるビスキュイの横で、リュシアン様は大きく片腕を空にかかげた。
「では、試合開始!」
「わふんっ」
ビスキュイの鳴き声とともに、大きな砂時計がひっくり返った。
あの砂が落ち切ったとき、山田の魔法が解禁される。
慌てるな、華子。シミュレーション通りやれば、絶対にうまくいくハズ。
ただ不安材料はいくつかあって。
まずは風の存在。山田の空調魔法のおかげでこの心配はなくなった。
残りは下が芝生だってこと。ボールの素材がティッシュだけに、地面がぬれてなかったのはよかったけれど。硬い床の上ばかりで練習してきたのが今さらながら悔やまれる。
ま、言っていても仕方ないよね。ここまできたらやるしかないし。
最初の五分が、実質わたしの攻撃時間だ。この時間内で山田を仕留められなかったら、わたしの敗北は確実になるだろう。
今のわたしの実力じゃそんなバカスカ魔法を使えないし。
意表を突くことも勝つ条件に入ってるから、ネタバレしたあと二度目のチャンスはないと思ってる。
山田を地面に沈めるには、確実に一発でケリを付けなくちゃ。
「ふたりとも、準備は良いな?」
しっぽを振ってるビスキュイの横で、リュシアン様は大きく片腕を空にかかげた。
「では、試合開始!」
「わふんっ」
ビスキュイの鳴き声とともに、大きな砂時計がひっくり返った。
あの砂が落ち切ったとき、山田の魔法が解禁される。
慌てるな、華子。シミュレーション通りやれば、絶対にうまくいくハズ。
ただ不安材料はいくつかあって。
まずは風の存在。山田の空調魔法のおかげでこの心配はなくなった。
残りは下が芝生だってこと。ボールの素材がティッシュだけに、地面がぬれてなかったのはよかったけれど。硬い床の上ばかりで練習してきたのが今さらながら悔やまれる。
ま、言っていても仕方ないよね。ここまできたらやるしかないし。