断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「やっぱりハナコか! 今日はイタリーノに行く日じゃなかったのか?」
「シュン様の命が狙われてるのに、のんきに観光なんてしてる場合じゃないでしょう!」
「シュン王子の命が? どういうことだ」
「イタリーノ大使が怪しいのよ。いいからマサトも一緒に来て!」

 いまは説明しているヒマはない。
 マサトのせいでだいぶ時間をロスしちゃったし。

「やっぱイタリーノ大使か。なんか胡散(うさん)臭いヤツだと思ってたんだ」
「マサトもなの?」
「俺、大使の進言で王子の護衛から外されたんだ。聴衆の多い会場警備に人数を()くべきだって」

 なぬ? 大使のヤツ、山田まわりを手薄にする算段までしてたんか。
 これはもうクロ確定でしょ!?

「早くしないとシュン様が危ないわ!」
「おっし、任せとけ! おらぁっ、お前ら命が惜しけりゃそこをどきやがれぇ!」

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