断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「卒業おめでとう、ジュリエッタ」
「ありがとうございます、ハナコ様」

 卒業証書片手に、未希とダンジュウロウが並んでやってきた。
 このふたり、最近なんか良さげな雰囲気なんですけど?
 あとで未希をつついて、どうなってるのかを探ってみなきゃ。

「ダンジュウロウ様も。卒業生代表の挨拶、なかなか凛々(りり)しかったですわよ」
「なんとも複雑な心境だがな……」
「あら、主席卒業には変わりませんもの。胸を張ってよろしいのではなくって?」

 本当なら卒業生代表挨拶は、ずっと成績トップを走ってた山田が務めるはずだったからね。
 でも山田の優秀さはメインヒーローチートだし?
 ダンジュウロウも十分できるオトコだよ。もっと自信を持ってくれたまえ。

「ほらふたりともそこに並んで? わたくしが記念撮影してあげますわ」

 この記憶オーブをネタにして、これから先ずっと未希のことからかってやるんだ。
 未希はダンジュウロウと同じ大学に行くから、このままくっついちゃえって思ってる。

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