断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
 ほーっほっほっほ、って気づいたらふんぞり返って高笑いしてた。
 ちょっと、ハナコっ。
 こんなときに出しゃばって来ないでよっ。

 最近、自然体で令嬢ハナコになってることが多くって。
 これも日本で過ごしたハナコの記憶を、夢の中で思い出したせいかしら?

「ハナコ嬢は人望が厚いんだな」
「それも当然のことですわ。ずっとわたくしたちを引っ張ってきてくださいましたもの」

 未希はからかい半分って感じだけど、ダンジュウロウの方は生温かい目を向けてくる。

「ダンジュウロウ様。ジュリエッタもわたくしの大切な学友のひとりですのよ。大学ではことさら目をかけてやってくださらないかしら?」
「ああ、ジュリエッタ嬢は俺の同窓でもあるからな。ぜひそうさせてもらおう」

 ぷぷ、上手くいった。
 未希ってば、ちょっと顔赤くなってるし。

 ふたりの恋の進展を、今度はこっちが生温かく見守ってやろうじゃないの。
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