断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「ここんところ、寝てること多かったからさ」

 熱出して激痩せした後だったから、余計に体が脂肪を蓄えやすくなってるみたいだ。

 少し体が重いなとは思ってたんだけど。体力が落ちたせいにして、見て見ぬふりをしてたのがマズかった。

「それに病弱設定で運動とかもできないし」
「あー、あんたの情報、ケンタ通じて王子に筒抜けだもんねぇ」

 なぬっ、ケンタ、お前、いつの間に姉ちゃん裏切ってたんか?

「でもちょうどいいから、そのまま太って王子に嫌われたら?」
「太って嫌われる……?」

 確かにゲームの世界だけあって、しゅっとした体形の人間が大半を占めていた。
 それに特に令嬢の間では、ぽっちゃり体系は嘲笑の的になる。

(コルセットで締めると、ボンレスハムになるんだよね……)

 さながらタコ糸で縛られているアレだ。

「いやぁ、さすがにそれはキツいかも」
「いいじゃん、あとで痩せればそれで済むでしょう? 三段腹でへそ踊りでもすれば、王子だって一瞬で冷めるんじゃない?」

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