断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「最近ユイナの動向はどう?」
「そうね、放課後は相変わらず生徒会に入り浸ってるみたいだけど」
「やっぱ学年違うから把握しづらいね」
「生徒会も中、どうなってるか分からないしね」
「ケンタもあれでいて口が硬いからなぁ」

 生徒会の執行部員として、弟のケンタは生徒会長の下で働いている。

「日々の会話で探り入れても、内部機密は絶対に口にしないの」
「王子の下で働くには優秀な人材ね」

 姉として誇らしくもあるが、もうちょっと姉ちゃんのために譲歩してほしい。
 ま、ケンタもわたしが悪役令嬢なんて知らないから、それは仕方ないんだけどさ。

「ユイナの行動見てるとね、どうやら狙ってるのは王子だけじゃないみたいなんだよね」
「ほかのルートに行ったってこと?」
「うーん、と言うより逆ハー狙ってるのかも」

 なんと、逆ハーレムとな。

「それってわたしのギロチンエンド、回避できそうなやつ?」
「わかんない。そもそもあのゲームにそんなエンドなかったし」
「そうなんだ……」

 こうなってくると、単純にユイナと山田をくっつければいいって問題じゃないのかもしれない。
 それでなくても山田の行動はゲームの進行から外れまくっている。

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