断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「ま、俺ルートはまずないと思っててくれていいし」
「わたしの見立てなんだけど……今んとこユイナ、王子ルート選択してない?」
「未希姉ぇもそう思う?」

 ふぉっ、やっぱギロチンエンドなのっ!?

「俺の記憶だと、次あたりユイナのお茶会イベントが起こるはずなんだ」
「お茶会イベント……? ああ、学園の裏庭でヒロインが攻略対象たちと開くやつね」
「確かそれが、最終的なルート決めイベントだったと思う」
「お茶を入れるシーンで選択肢が出るんだっけ。どの攻略対象のカップに注ぎますか? って」
「で、いちばん最初に選んだ対象のルートが本格的に始まる、と」

 まさに運命の分かれ道?
 生殺与奪の権をユイナに握られてるのが、本当に歯がゆいんだけどっ。

「じゃあそのイベントの結果見て、今後の対策を立てるしかないね」
「うん、だから今アレコレ心配してもしょうがない。てなわけで姉ちゃん、とりあえず今夜は昔話で盛り上がろう?」
「健太……」

 うう、なんて姉思いのやさしい弟なんだ。
 姉ちゃんうれしくて号泣寸前だよ。

辛気(しんき)臭い顔続けられると、明日から飯マズくなるし」

 ってそっちかいっ。

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