運命の人、お待ちしています!
『隣のクラスの川間。前に私が教科書運んでたら助けてくれて印象良いんだよね』
『だめ。金借りまくって返さないから』
『じゃあ、日向は? 体育祭で活躍しててかっこよかったなぁって』
『元カノに暴力働いてたからな』
『じゃあ、白石くん!』
『超ヤリチン』

だけど、早速和泉にメッセージで気になる男子候補を何人か挙げるも全て却下された。

やっぱり私の目おかしい⁉︎

『じゃあさ、うちのクラスで和泉が大丈夫って思う男子は?』
『和泉真尋』
『和泉以外で!』
『星詠とか?』

星詠くん?

そういえば同じクラスになったの初めてだから話した事ないや。

家が神社で、神主であるお父さんはよく当たる占いをするで有名でたまにテレビで見る。

星詠くん自身も特別な力があるらしく、星詠くんに占ってもらって恋が叶ったって子もいるとか。

でもクラスでは誰ともつるんでないし、難しそうな本を読んでるし、私みたいなバカが関わっていいものか。

「先生、みんなの事早く覚えたいから授業の前に自己紹介タイム行くよー!」

一限目は生物。新しく赴任してきたばかりの先生の提案で自己紹介タイムが始まった。

「和泉真尋です。まあ、知らない人はいないだろうけど。生徒会副会長やってます。困った事があったらいつでも相談して欲しいな。みんなにとって一番頼りになるクラスメイトでありたいので。宜しくお願いします」

一番最初から和泉!

黄色い声がこんなに響く自己紹介をする男は和泉くらいだろう。

一番最初から和泉にプレッシャーかけられた!

「和泉より盛り上げられる自信がない!」
「分かるぞ、夢咲。俺も真尋に勝ちたい! お笑いを志す人間としてな!」
「タカちゃん、私らで和泉倒そ!」
「おぉ! 妥当和泉真尋!」
「ちょっと、そこの二人うるさいよー!」

和泉の友人であり私の友人でもあるタカちゃんと盛り上がってたら注意されてしまった。

しかもその後タカちゃんはしょうもないギャグを言って堂々とすべってるし。
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