運命の人、お待ちしています!

★うちのクラスに天使いるんだけど!

私は和泉真尋の本性を知ってしまった。

「和泉がこんな奴だったなんてな」
「残念だったな。こんな奴で」
「じゃあ、もう素敵な人探し手伝ってくれない⁉︎」
「俺以上に素敵な人がいるとでも? するか、バーカ」

和泉に頼る気満々だったのにぃ!

「やっぱり占いに頼るしかないっ⁉︎」
「先の事が何でも分かったらつまらないだろうが」
「やっぱり和泉も私と同じ考えなんだ」
「は?」
「祈くんの占い断ったって」
「ああ、そうだったな。俺の未来は自分で決めたいからな」

今まで私が見ていた和泉はどこからどこまでが偽物だったんだろ。

「和泉が助けてくれないと困る!」
「じゃあ俺にしとけば? 処女卒業の相手、俺にしたら間違いなく満足すると思うけど」
「い、い、和泉とそういう事出来るわけないじゃん! 友達だしっ」
「まだ友達とかほざいてんの?」
「だって和泉がようやく本性出せたのが私なんだよね? なら、尚更! 勇気出して頑張ってくれたから受け入れるよ!」
「だからお前は大バカ女なんだよ」

今迄は優しい言葉しか発さなかった和泉が容赦ない!

「でも、良かったじゃん! ずっと自分隠して我慢して頑張ったら疲れちゃうし! だから、私も和泉がこんな奴って誰にも言わない! 安心して! だから退学だけは……」
「お前は言わない奴って分かってっから言ったまでだ」
「えっ」
「それに退学なんかさせたらつまらないだろ」

やっぱり和泉の中で私は面白枠⁉︎
ちゃんと友達と思ってもらえてる⁉︎

「そうだよね! 私いた方がクラスが明るくなるってやつー?」
「クソみたいな男に無様に振られてボロボロになってる姿見るの面白いからな」
「お前ど畜生だな⁉︎」
「だから言っただろ。みんな大好き和泉くんは幻想って」

元カレに振られた時励ましたり助けたりしてくれたけど、本当は心の中で爆笑してたって事?
< 20 / 41 >

この作品をシェア

pagetop