噛んで、DESIRE
好みはマリーゴールド
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────文化祭当日。
ドキドキとワクワクが混ざって、緊張MAXの状態で文化祭がやってきた。
「うわ〜! やっぱり、四宮さんすごいよ! こんな綺麗な生け花ができるなんて……!」
入り口に飾った自分のお花たちを眺めていると、後ろから九条さんが感嘆したように、そう息を漏らした。
「九条さん……。ありがとう」
「本当のことだもん! これでうちのクラスがナンバーワンだね!」
「うん、そうなったら嬉しいね」
「四宮さんがいてくれなかったら、クラスもまとまらなかっただろうし、感謝しかないよ……」
そんなことないと言いたくなる。
だって、クラスにはもともと団結力があったし、このコンセプトにしなくても上手くいっていたと思うから。
でも手放しに喜んでくれる九条さんを見ると、少しは役に立てたのかなあ……と嬉しくなった。