噛んで、DESIRE


じっと見つめ合い、また唇を重ねた。

極上に甘い表情を浮かべている彼を見ることが出来るのは、きっとずっと、わたしの特権。


「……あの、吾妻くん」

「んー?」


懲りずに至るところに触れてくる吾妻くんは放っておき、まだ聞きたかったことを尋ねることにする。



「単位は……大丈夫なんですか?」

「うわ、急に現実的なこと言うじゃん」

「大切なことです!」


吾妻くんと卒業出来るかがかかっているんだから。

ムッとして頬を膨らませると、問題ないというふうに、彼はわたしの頬を突いて言った。


「単位はさ、今年の定期テストほとんどぜんぶ満点だし、最近まじめに学校行ってたしで余裕なの」

「ま、満点……?!」


「留年2回生なめんなってコトね?」

「いや……胸を張って言うことではないと思いますけど」




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