噛んで、DESIRE
わたし、いまぜったいに面倒くさい。
わかってるのに、止められない。
吾妻くんは呆れていてもおかしくない。
立てている膝に額を擦り付けて早くも後悔する。
それなのに、彼はわたしの頭に大きな手を置いて苦笑した。
「言っても、2コしか歳変わらないじゃん」
「……でも、吾妻くんはもう20歳だし」
そう拗ねるように呟けば、彼は考えるように明後日の方向を見た。
「そっか、いままだ杏莉ちゃん17か」
「あと……2ヶ月で18です」
「じゃあ、ぜんぜん変わらねえよ。18歳だろうが、ハタチだろうが、関係ないじゃん」