好きだなんて、【完】
「凪さん、相変わらずの冷たさね…」
そう呟くのは私の親友、天野あられ(あまのあられ)通称あーちゃん。
一年の時は同じクラスだったんだけど、2年生で離れてしまった。風季よりあーちゃんと同じクラスになりたかったなぁ。
小学校からの仲であるあーちゃんは、凪くんともお姉ちゃんともある程度は知り合い。
しっかりしていて、私はいつも凪くんのことを話せる唯一の相談相手
「どうしてこんなに嫌われてるんだろう。」
「んー、凪さんに何かあったのかもねぇ」
お弁当を頬張りながら、考えるあーちゃん。
クラスが離れても、友達のいない私を心配してたまにこうして一緒にご飯を食べてくれるんだ。
「何か…」
何かって、なんだろう。
「とりあえずさ、他の男も見てみない?」
「へ?」
「しずくはさ、凪さんしか眼中にないでしょ?」
「…」