好きだなんて、【完】

授業が終わり、凪くんたちも教室から去った中



「やばかったねぇ」



「カッコ良すぎた!!」



「興奮して寝れないよ〜」



などと盛り上がる教室



あとで体育館に集まって、全校生徒凪くんとの交流があるんだって。



もちろん私は風季みたいに紹介されるわけもないし、呑気に次の授業の準備



あーちゃんにせっかく可愛くしてもらったけど、凪くんと話すことなんてもちろんなかったなぁ



「しずく」



さっきまでたくさんの人に囲まれていたはずの、風季が気がつけば隣にいた。


「ん?なに?」



「……」



「風季?」



話しかけて来た風季の雰囲気がいつもと違う。



この間といえ、風季の様子が最近おかしい



「なんで今日そんなに可愛いの?」



か、かわいい…?



「へ?」



「そんな突然メイクとかして、気が気じゃねえんだけど」




「…似合ってないよね」

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