好きだなんて、【完】

「え、」




「こいつはこういうの苦手なんで。それにプロデューサーにも事前に伝えてありますし」



凪くんの胸の中、私の鼓動なのか凪くんの鼓動なのかわからない音が響いて



凪くんの低くて優しい声がダイレクトに聞こえて、胸が破裂しそう


「そうなんですね、すみません」



凪くんの周りにいたスタッフさんたちは、何か用事があるのか職員室に入っていった



「凪くん、ありがと」



スタッフさんに事前に私のこと言ってくれたなんて、さすがだね。


「…べつに。」



またいつも通り冷たい返事



「てか、今日なんでそんなメイクしてんの」



でもやっぱり最近は凪くんの表情とか雰囲気が柔らかい気がするの。



だから…



「…な、凪くんがくるって聞いたからあーちゃんに可愛くメイクしてもらったの。」



素直に伝えたい。



また前の幼馴染みたいな関係に戻れるかな？