好きだなんて、【完】
「勉強、教えてやろうか」
「…へ」
「看病、してくれたお礼」
見上げて見る凪くんの目が優しくて、心が熱くなった
…幻聴?
「……お礼なんてそんなっ、」
私のせいで風邪引いたんだから、凪くんにお礼してもらう必要なんてないのに。
「いやならいい。」
「え、あの、い、嫌じゃない!教えて欲しい」
夢見たい…また凪くんが勉強教えてくれるなんて
「じゃあ来週の土曜空けとけよ」
無表情のままそう告げる凪くん
「う、うん!」
「じゃあな。」
そのまま廊下の奥へ消えっていった
嬉しい。
看病のお礼だとしても、私に関わろうとしてくれるのが嬉しくてにやけた顔を抑えることができなかった。
風季のことを考える余裕もなく、凪くんで頭がいっぱいになってしまう私だった。