好きだなんて、【完】
晴れ間に心躍る
「あ、しずくおかえり。どこ行ってたの?」
家に帰るとお姉ちゃんが地方の撮影から帰って来て荷解きをしている最中だった。
「…凪くんに数学教えてもらってたんだ」
「ふぇ!?凪に!?」
風季同様驚いてる
「う、うん。」
「あいつどういうつもり…いや、…うーん、これは事情聴取しないと…」
なんかよくわからないけど1人でぶつぶつ呟いている。
凪くんはお姉ちゃんのことが好きで、お姉ちゃんだって凪くんのこと好きかもしれないんだからちゃんと誤解は解いておかないと!
「な、何も無かったよ!」
「え?」
「本当に数学教えてもらっただけだから」
だからお姉ちゃんと凪くんは、お姉ちゃんさえ向き合えば上手くいくんだよ。
「うん?何も聞いてないのにそんなこと言ってくるってなんかあったやつじゃん。」
「へ!?何もないよ!本当に!」
勉強教えてもらって、
…私があんな都合のいい夢みたいくらいだもん。
「ふーん、まあいいや。私が事情聴取するから」
「本当だから信じてね!」
お姉ちゃんにだけは誤解されたらダメなんだから。
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