好きだなんて、【完】
あれから3週間ほど経ち、無事中間テストは終了して、ついさっき数学のテストが返却された。
「しずく!テストどうだったの?」
凪くんに数学を教えてもらったことを知っているあーちゃんが意気揚々と点数を聞きにくる。
別のクラスなのにわざわざ
「じゃーんっ!」
「おお!凄いじゃん!」
あーちゃんに見せたその点数はなんと、89点!
一番苦手な教科のはずなのに、一番いい点数を叩き出した。
凪くんが証明をちゃんと教えてくれたおかげで点数を稼ぐことができた。
「なんの話で盛り上がってんの?」
「あ、霧沢」
風季が相変わらずの笑顔で近づいてくる。
「天野はこのクラスかと思うくらいいつもここにいるよなー」
「だってしずくがいるもん。」
「ラブラブかよ。」
「悪かったわね。私たち誰かさんと違って相思相愛だから〜」
「なっ、てめえ」
誰かさんって誰だろう?